川島博之 「戸籍アパルトヘイト国家・中国の崩壊」 講談社+α新書

 現在の中国にはいまだ農民戸籍と都市戸籍のような身分制があって中国が抱える爆弾のようなものとしてこれを中心に論評している。実際には中国の古い歴史まで持ちだして絡めていろいろな話題について論評しているので事の真偽は判定しづらい。  ちょっと記憶で話していますが、1917年のロシア革命以降のソ連でも都市労働者と農民を分ける登録制度が存在し…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

石野裕子 「物語 フィンランドの歴史」 中公新書

 物語シリーズの一冊。私の友人が「北欧はヨーロッパの未来だ」といったことがある。以来北欧には注意を払ってきた。しかしフィンランドはわかりづらい。周りの国に翻弄され現実主義に徹してきたからだろうとは思う。この本を読んでもよくわからない。わからないというのが逆に実体を表わしているのかもしれない。  フィンランドの政治史を中心に描かれている…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

アドルフ・ヒトラー 「我が闘争」 角川文庫

 たしかこの本はドイツでは発禁だったと思う。内容は単純、アーリア・ゲルマン民族の優越性を主張し、すべての問題の元凶をユダヤ民族に押し付けることだけ。この本の中でも言っているとおり、やるべきことはいくつかのわかりやすいことを徹底的に繰り返し宣伝しアジテートする事のみ。理屈は選択的に優秀なもののみに伝え、大衆には理解能力が足りないのでエッセ…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

歴史読本編集部 「幕末三百藩 古写真で見る最後の姫君たち」 角川新書

 タイトル通りの内容です。九人ほどの執筆者が解説していますが、編集部編となっているように特に本全体のストーリーはありません。写真の人の系譜が主な内容で、あくまで写真を見るための本です。ほとんどピシッとした人たちが写っています。歴史や習俗に詳しくない私は勝手に眺めていました。全体に肩がなで肩で下がっている女性の多いのが目立ったのですが、現…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

藤原辰史 「トラクターの世界史」 中公新書

 この本はおもしろい。自動車好き、農業に興味のある方、トラクターが戦車に転用されたことから軍事に興味のある方など色々な方が楽しめるでしょう。トラクターそのものや農機具などの技術の解説としては弱い。トラクターの社会史という感じだろうか。蒸気機関のころから開発が始まり、農業の機械化、大規模化を夢み、東西両陣営で利用が進み、日本では小型トラク…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

一ノ瀬俊也 「飛行機の戦争 1914-1945」 講談社現代新書

 日本が戦争に負けた理由のなかで、大艦巨砲主義、精神主義や軍部の一方的な押し付けなどが言われるなか、「制空権下の艦隊決戦」のキーワードが示すような飛行機優位の「軍事リテラシー」の普及や飛行機献納運動のようなある程度自発的な戦争協力など必ずしも現在言われているような状況と当時の事情の違いなどを指摘している。また日米双方で似たような艦隊運用…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

五十嵐浩司 「ロボットアニメ ビジネス進化論」 光文社新書

 ロボットアニメを中心とした玩具・模型メーカーなどがタイアップしたロボット商品、その他のマーチャンダイジング・ビジネスの歴史を扱った本。実は私はブリキの鉄人28号世代なのでこの手の世界にはうとい。しかしマクロスのバルキリーが出た時だけはぶっとんだ。あのクオリティーで変形するのには参った。危うくあちらの世界にどっぷり浸かってしまうところだ…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

ヘレン・レイノルズ 「ビジュアルでわかる世界ファッションの歴史 下着」 ほるぷ出版

 絵を描く者にとって難問は下着だ。まず日常生活を描くのに下着の知識は必須だ。特に古い時代になればなるほど困る。あるいは、例えばスカートのようなものを着る者を下のアングルから書きたいとする。まさかどの時代の人もパンティはかせるわけにはいかない。薄暗く誤魔化して書くというのは絵描きのプライドをくすぐる。絵画や映画を見ているとついつい下着に目…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

カール・マルクス 「哲学の貧困」 国民文庫

 誰かを批判することを主眼とした本への判断はなるべく相手の本を読んでからするようにしている。「哲学の貧困」で批判しているプルードン君の「貧困の哲学」を読んだので、40年以上前に読んだ古い本を引っ張り出して読み直してみた。経済学上の記述を細かく判断するのは難しいけれど、プルードン君の自慢たっぷりでもったいぶっている割には結論が常に曖昧な文…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

ピエール・ジョゼフ・プルードン 「貧困の哲学」 平凡社ライブラリー

 帯に「マルクスが嫉妬した伝説の書、本邦初訳」とあった。私が知っているマルクスのプルードン批判の書「哲学の貧困」ではプルードン君はけちょんけちょんのはずだ。これは読んでみるっきゃない。1200ページ近い、もったいぶった文章を読んだ。まったくけちょんけちょんの方が正しい。マルクスはこういう内容の人は大嫌いのはずだ。最後まで我慢して読んだの…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

笹原宏之 「謎の漢字」 中公新書

 副題「由来と変遷を調べてみれば」が本の内容を示している。JIS漢字、歌舞伎のエビの文字の変遷、科挙と字体の謎の三部構成になっている。コンピュータで7ビット以下の英字大文字しか使えない時代からJISコード単漢字変換、ユニコードと見て使ってきた人間としては、JIS漢字に「国土行政区画総覧」という地名に関する行政文書から多くの漢字を取り入れ…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

車浮代 「春画入門」 文春新書

 タイトルに惹かれてついつい手に取ってみてしまった。開いてみるとカラー印刷で浮世絵の多色刷りを版木ごとに順番に解説している。そしていろいろな摺り技法まで解説している超度真面目エロ本解説本だった。残念ながら彫りの技法や、肉筆画、下絵などの線画の技法の記述は少ない。ともかくすぐキャッシャーに向かった。  しかしながらちょっと前なら発禁物の…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

神野直彦 「財政のしくみがわかる本」 岩波ジュニア新書

 本屋で財政の本をさらに探してうろうろしていたときに見つけた一冊。子供向けと侮るなかれ。専門度が上がるとそれはもう知っていて当然と説明が省略されることが多くなるが、この本はそんなことはない。もれなくひとつひとつ考え方をわかりやすく解説しながら進む。しかも内容に手心を加えていない。入門書のお手本のような本。著者の心意気も伝わってくる。もし…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

草光俊雄 「アフリカ世界の歴史と文化」 放送大学教育振興会

 日本では情報の少ない地域の本をできるだけ読もうとして選んでいるうちの一冊。副題に「ヨーロッパ世界との関わり」とあるように4人の共著者のうち二人がアフリカ史、アフリカ経済史が専攻で、二人がフランス文化史、イギリス社会経済史が専攻。最近はアフリカ人自身による歴史の記述も増えているのでなるべく積極的にその成果を取り入れているとのことだが基本…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

横手慎二 「ロシアの政治と外交」 放送大学教育振興会

 レーニンばかり追いかけていたので現在のロシア連邦の本を読んでみた。エリツィンぐらいまではテレビ、新聞など注意していたけれどそれ以降はさっぱり。とんと内情がわからない。これは単に私がたわけであるだけかと思ったら、研究者たちも情報が少ない、状況が混沌としているなどなどどうも状況がつかみづらいようだ。それらを反映してか内容も暫定的なものが多…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

かのよしのり 「ミサイルの科学」 サイエンス・アイ新書

 潜水艦の本同様ついつい買ってしまった本の一冊。科学というほどの内容はないが新聞などでミサイルの話などがでたときあーなるほどと話に納得できる程度にはそつなくよくまとまっている入門書です。潜水艦同様巻末に主要ミサイルの一覧があるのでニュースなどでなまえがでたとき便利。 ミサイルの科学 現代戦に不可欠な誘導弾の秘密に迫る (サイエンス…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

柿谷哲也 「知られざる潜水艦の秘密」 サイエンス・アイ新書

 現在の潜水艦を解説した図表入門書。この軍事兵器シリーズは見開き2ページ一単位で項目を解説している。軍事関係の本は機密が多いせいかあまり詳しい本は少なく入門書的な内容の本が多いと思う。この本もそんな一冊。ちょっと読むのにはよい。ずいぶんこの手の本は読んでいないのでついつい買ってしまった。接合部分や結合部分などの拡大詳細写真をもっと頂戴と…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

前野ウルド浩太郎 「バッタを倒しにアフリカへ」 光文社新書

 この著者はあほである。バッタ研究を生涯の職業にしようと奮闘する。バッタの生態等は諸般の事情によりほとんど記述がない。ただただ著者の悪戦苦闘談のオンパレードです。バッタに触りすぎてアレルギーになってもバッタに突撃する。相当クレイジーです。面白く一気に読めます。 バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)光文社 2017-05-17 …
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

風間洋一 「宇宙の統一理論を求めて」 岩波現代文庫

 科学入門書なんて随分読んでいない。クオークの話が出たころぐらいまでは読んでいた気がする。「統一理論」なんて言葉に引かれてついつい買ってしまった。うーん、しまった。クオークの出始めのころに比べて話が細かい、内容が濃くなっている。話はとても分かりやすく書いてあるのだけれど、この手の本は結局わかったようでわからない。最後に感じるのは、あー、…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

井田徹治 「霊長類 消えゆく森の番人」 岩波新書

 動物園などではお馴染みの霊長類。しかし実際に生息している人間以外の霊長類は絶滅危惧種どころか絶滅危惧類だ。そんな現状をジャーナリストが世界中を回って取材してリポートしたのがこの本。実際のところ絶滅しているのは細菌から昆虫その他数限りなく多くの種が絶滅しているのだけれど、人間との関係で、共存の難しさを考えるうえで理解しやすいのは霊長類か…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more