ヴィリエ・ド・リラダン 「未来のイヴ」 光文社古典新訳文庫

 オビに「アンドロイドSFの祖」とあったので読んでみた。1886年の出版だが、アンドロイドという言葉はすでにオートマタ、自動人形のような意味で使われていたようで、人造人間というような意味では初めて使われたようだ。
 絶世の美女を恋人にした男が彼女の内面の乏しさに絶望して自殺しようとしたところを科学者が外面をそっくりにしたアンドロイドを作ってあげるというお話。内面はお好みのままに演じてくれる。600ページ近くを女への恨み節とアンドロイドの作りの説明が延々と続く。だいぶ改訂を繰り返した作品らしく最後でどんでん返しがある。幻影の人間と実際の人間との間に実際の違いがあるかどうかの解釈に変転があってそこら辺がおもしろい。最後まで読んでようやっとふむふむと思えるようになる。


未来のイヴ (光文社古典新訳文庫)
光文社
2018-09-07
ヴィリエ ド・リラダン

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